2014年5月2日金曜日

プライバティゼーション

Privatizationとは公営企業の民有化のことをいうのであるが、政府と民間企業とが伝統的に癒着した国柄に多く、かつ後進資本主義的発展国に特有の現象である。

西独は第二次大戦前からの国家社会主義的色彩に対する社会的反動もあり、共産主義への反感から、さらに歴史的にも地方分権的伝統からも運輸・通信等を除き国有化の進展は戦後の苦難期からもあまりみられなかった。一方、英国・フランス・日本は、国家所有に対し戦後の社会主義的影響もあって比較的寛容であった。

日英仏三国とも共通するのは、国家財政が実質上破綻に直面し、戦後四〇年が経過して産業構造の大転換か要請され、かつ官僚統制が比類なく強固に君臨しているという点である。

国有企業の特質としての非効率・低収益性・巨大な国家独占という性格は、実はそれがゆえに当初から国有化されてきたともいえる卵と鶏の関係であるともいえるが(個人や私的団体では手にあまる巨大事業、国益上必要な事業、私的独占に委ねられない全国的事業、国家的要請上必要だが収益上の危険あるもの等)、外国の例をみるまでもなく日本の国鉄やNTTという両極端の実例が示している現実である。現在、前述の日英仏では国有企業の株式公開が盛んで、その公開結果が三国の株式市況に与えている影響も大きいものがある。