2012年9月6日木曜日

「治」とは調整していい状態にすること

『老子』の第三章に「無為をなせば、すなわち治まらざるはなし」という言葉があります。一部の者を優遇するから、人々の間に競争心が起こる。

珍しいものを貴重だとするから、人々の心に欲が出て盗みをはたらくようになる。そういうよけいな作為はせず、無為の政治をすれば、治まらない国はないというのがそこでの主張です。

しかし、「治」とは調整していい状態にすることですから、病気の治療もこの中に入ります。そこで、この言葉は、「無為をなせば、すなわち治らざるはなし」とも読めるわけです。これほど心理療法の本質をついた言葉もないでしょう。

欲が出て盗みをはたらくようになる。そういうよけいな作為はせず、無為の政治をすれば、治まらない国はないというのがそこでの主張です。

しかし、「治」とは調整していい状態にすることですから、病気の治療もこの中に入ります。そこで、この言葉は、「無為をなせば、すなわち治らざるはなし」とも読めるわけです。これほど心理療法の本質をついた言葉もないでしょう。